コラーゲンの最近の動向
最近のコラーゲン市場の動向を、健康産業新聞の記事からまとめてみます。
美容・美肌市場の堅調さが浮き彫りになっていて、その中でも人気の受注素材は「コラーゲン」が首位をキープしている。女性の美肌ニーズは依然高く、プラセンタやヒアルロン酸などの流行素材が次々に登場する美容市場にあって、コラーゲンは確かな体感と認知度の高さで圧倒的な強さを誇っています。
さらに近年、美肌だけでなく豊かなコシのある髪、健康な爪を追及する商品開発も進んできています。コラーゲンサプリメントの購入世代である、ミドルエイジの女性の多くが、髪のボリューム感やツヤ・ハリといった悩みを抱えていることや、ネイルアートの関心の高まりを背景に美髪・美爪のニーズも増えているようです。
今後の市場開拓が期待されている分野が、「骨や関節」「血管」などのシニア向けの提案です。高齢者社会の進展によって、「ロコモティヴシンドローム」への関心・潜在需要が高まってきています。来年から採用される食事摂取基準2015では、ロコモティブシンドロームの予防が盛り込まれる見通しで、このこともシニア向けへの市場開拓が期待されていることになると思います。
骨はカルシウムでできていると思われている方がほとんどだと思いますが、実はカルシウムは骨の成分の約半分でしかありません。残りの半分はコラーゲンでできています。骨において、カルシウムとコラーゲンの関係を例えると、骨がコンクリートでコラーゲンが鉄筋にあたります。つまりいくらコンクリート(カルシウム)で固めても、鉄筋(コラーゲン)がしっかりしていないと、頑丈な建物になりません。骨質が高い骨というのは、コラーゲンがしっかりとカルシウムなどのミネラルの間に存在し、それらを結び付けている状態です。そのため、骨質の高い骨を作るためには、カルシウムだけでなくコラーゲンの量や質が重要になってきます。
コラーゲン、カルシウム、さらにカルシウムの吸収を助けるビタミンDとキレート作用のあるクエン酸。 これらがバランスよく配合されたクエン酸サイクル飲料が、骨粗鬆症などの骨の疾患の予防につながるかもしれません。
参考:健康産業新聞 第1520号