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疲労と慢性疲労のメカニズム

健食原料・素材・OEM展2014 【「日本を健康にする!」研究会セミナー】の中で、「抗疲労のメカニズムについて」という題目で、(独)理化学研究所ライフサイエンス技術基盤研究センター長 渡辺恭良氏の講演を聞いての内容や感想を。

今の日本社会でどのくらい多くの人が疲れているかのかという厚生労働相の疫学調査(1998年実施)によると、疲労感を自覚している人は、約60%にものぼります。正式に発表はされていませんが、最近ではこの数字が70%に達しているとも言われています。これは、他の国に比べても大変大きい数字です。(米国・英国・スウェーデンなどは約20%)

その疲労を感じている人のうち、37%もの人が6ヶ月以上も疲れを感じたままの慢性疲労を感じていることが明らかになっています。

また、疲れのために作業能力が低下しているように感じるとの回答も多くあり、この作業能力の低下によって、日本の経済にとってとても大きな損失が出ていることもわかっています。

慢性疲労のメカニズムはどのようなものかというと、

精神的疲労→神経細胞 運動性疲労→筋肉細胞 感染性疲労→免疫細胞

細胞内で多量のエネルギー(ATP)生産と消費

酸素ラジカルの発生(通常は生体内還元系で解消・処理)

オーバーワーク

還元処理が追いつかず、細胞や体の部品が傷つき錆びつく

細胞の処理工場や部品を作り置き換えるには、多量のATPが必要!!

十分なATPが作れない場合、傷つき治りにくい細胞障害が起きる。

慢性疲労(倦怠感、疼痛、微熱、意欲低下などにつながる)

上記の流れの中でポイントのなるのは、修復するときに沢山のエネルギー(ATP)が必要だというところです。

私達の体で、細胞の中で、エネルギーを作り出すのに重要な反応が、クエン酸サイクルになります。慢性疲労の人は、特にクエン酸サイクルの出発物質でクエン酸、それに続くアコニット酸、イソクエン酸が不足しがちだと渡辺先生も述べていました。

さらに、抗疲労物質として科学的に立証されている素材をバランスよく組み合わせにことによって、疲労回復に役に立つ食品が出来るということでした。

クエン酸サイクル飲料には、抗疲労物質とされているクエン酸・ビタミンB群(特にB1)、ビタミンCなどがバランスよく配合されています。疲れを多少なりとも感じている人には、お勧めのサプリメントです。