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ビタミンA

レチノールとカロテン

ひとくちにビタミンAと言っていますが、動物性食品に含まれるレチノールと、緑黄色野菜に含まれているカロテンの2種類があります。レチノールは初めからビタミンAの形をしていますが、カロテンは体内に吸収されてからビタミンAに変わります。カロテンはレチノールに比べると吸収されにくいのですが、油と一緒にとると吸収されやすくなります。例えば、ほうれん草は茹でて食べるよりもバター炒めにした方がβ?カロテンがたくさん吸収できるというわけです。

ビタミンAの働き

ビタミンAの主な働きは、視力を正常に保つことです。薄暗い場所に目が慣れるために必要なロドプシンという物質の合成にビタミンAが必要なので、ビタミンAが不足すると、暗がりでは物が見えなくなる夜盲症になってしまいます。
また、ビタミンAは皮膚や粘膜を丈夫にする働きがあるので、不足すると皮膚がかさつき、肌が荒れてしまいます。また、皮膚や粘膜には、病原体が体内に侵入するのを防ぐバリアの働きがあるので、ビタミンAが不足すると、細菌やウィルスが侵入しやすくなり、かぜなどの感染症の原因となると考えられます。つまり、抵抗力(免疫力)とビタミンAは密接に関係しているのです。

ビタミンAを含む食品

β-カロテンは一般的に色の濃い野菜に、またレチノールは動物の肝臓などに多く含まれます。

食品名目安量ビタミンA含有量
ほうれん草おひたし1皿(50g)350μg
焼鳥レバー1串(30g)4200μg
かぼちゃの煮付け1皿(120g)144μg